ボディカラーは懐かしのレイトンブルー
カスタムカーが集まるイベントで、広い会場でもひときわ目立っていたのがレイトンブルーに塗られたトヨタ「スターレット」です。かつてF1レーシングチーム「レイトンハウス」が使用していた色で、一説によるとホンダ初代シティのボディカラー「マイアミブルー」がモチーフにしていたと言われている。当時を知る世代には懐かしく感じられるかもしれません。オーナーの阿部さんにお話を伺いました。
お気に入りをミックスした唯一無二のシルエット
「1999年に新車で購入して以来、ずっと乗り続けています。もともとは白だったんですが、ホンダ シティのブルー(マイアミブルー)に塗り替えました」
と話すのは、2025年3月23日に茨城県稲フォルニアイベントスペースで開催されたHotsprings(ホットスプリングス)にトヨタ「スターレット」で参加した阿部さん。レイトンハウスカラーかと思ったが初代シティの純正カラーだったのだ。
フロントバンパーはバリス製で、これにリップスポイラーを追加。また、後述するフェンダーの拡幅に合わせてバンパー両端を加工している。ボンネットもバリス製で、バッドフェイス化したカスタムを施している。フロントフェンダーやサイドステップ、リアウイングはライブスポーツ製、リアバンパーはJAM RACING(ジャムレーシング)製と、さまざまなブランドをミックスした構成となっている。さらに、フェンダー4枚はワイドリムを収めるために叩き出して拡幅。全体的に懐かしいボーイズレーサーを現代的に解釈した、温故知新なスタイルとなっている。
さて、エンジンルームもそんなボーイズレーサー的なスタイルへの期待を裏切らない、過激な内容だ。エンジンはJAM RACINGのコンプリートブロックにブリッツ製K1タービンを組み合わせ、おおよそ最高出力220psを発生するパワフルなユニットとなっている。車内に張り巡らされたロールバーは伊達ではなかったというわけだ。
ホイールは極太リムのWORK CR01をセレクト
濃いブルーでペイントされたロールバーが設置された車内は、内装を剥がしたリアまわりを中心に、同じ濃いブルーで統一している。また、ドアパネルはシートに合わせてブリッドのグラデーション柄で貼られたカスタムとなっている。そして、トランクスペースには“らしからぬ装備”を発見した。
「このクルマにはロームエアーのエアサスを装着し、エアフォースのマネジメントシステムを使っているので、スイッチ操作ひとつで任意の車高にできます」
これに合わせるホイールはWORK CR01で、サイズは16×8J+12とこの車格から考えるとかなりの極太リムだ。これに165/45R16サイズのタイヤを組み合わせている。ちなみに、フロントホイールから見える黄色いキャリパーは、トヨタAE101型「レビン/トレノ」用を流用しているそうだ。新車から約25年走り続けてきたスターレットは、各時代のトレンドを巧みに取り入れた、ボーイズレーサーの進化系とも言える1台だ。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)