国産旧車を購入するなら今がベスト?
ノスタルジックカーを中心に取り扱う旧車専門店ヴィンテージ 宮田自動車。魅力的なクルマをラインアップしている同社のなかでも白眉だったのが1987年式の日産R31型「スカイラインGTS-R」。総走行距離がわずか2200kmという奇跡の1台ということもあり、1800万円というプライスで販売されていました。
ハイソカー路線で挑んだ7代目スカイライン
R31型スカイラインは当時流行していたハイソカー路線で勝負しようと考えていた。4ドアセダンと4ドアハードトップというコンサバティブなラインナップで販売をスタート。ファミリーカーとしての需要は開拓できたが、それまでのスポーツ路線とは大きく異なる高級志向がカーマニアから不評だったこともあり、1986年に2ドアクーペのGTSシリーズを追加設定。走りのよさを再びアピールすることになった。
市販車のほうではスポーツ路線への回帰を図ったが、1985年から始まったグループA規定によるレースにハイソカー路線でデビューしたR31型は参戦せず、先代モデルにあたるR30型がエントリー。その時点で投入可能だったのがR30型だったという理由で6代目の出番となったが、やはり、最新鋭マシンを持ち込んできたライバルたちを相手に苦戦を強いられることになった。
800台限定モデルだったスカイラインGTS-R
そこで日産はR31型を投入することを決意し、1987年にグループAレース用のベース車としてスカイラインGTS-Rを開発。800台限定で発売した。このホモロゲーション取得用モデルは、ギャレット製の大口径ターボチャージャー、ステンレスエキゾーストマニホールド、前置きインタークーラーなどの採用で、直列6気筒DOHCターボエンジン(RB20DET-R)の最高出力をGTSから20psアップとなる210psまで高めていた。
専用カラーのブルーブラックで塗装された直線基調のエクステリアでは、固定式フロントスポイラーや大型のリアスポイラーが特徴だ。インテリアでは、イタルボランテ製のステアリングやモノフォルムのバケットシートがドライバーを熱くさせた。
ヴィンテージ 宮田自動車が1800万円で販売していたスカイラインGTS-Rは、イベント会社があまり走らせることなく長期保管していた個体とのこと。オリジナル度が高い上質なフルノーマル車となっている。純正オプションのBBSアルミホイール、フォグランプ、ドアミラーバイザーを装備している。エアコン、パワーステアリング、パワーウィンドウも普通に備わっているので、値段が値段だが、その気になれば非常に趣味性が高い足グルマとして乗ることが可能だ。